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肘の痛み

肘の痛み

肘の痛みは肘や手首をよく使うスポーツで発生することが多いですが、スポーツを全くしない方にも起こりうる症状です。日常生活の家事や作業で肘の関節や靭帯に繰り返し負担がかかり、それが蓄積されることにより発生します。
また肘はパソコンや家事、事務作業の動作などでよく動かすため、日常生活で安静にすることが難しく、腱鞘炎などと共に改善に時間を要することも多いのが特徴です。

肘の痛みの原因

肘の痛みの多くは「使いすぎ」が原因です。肘を動かす筋肉や関節の使いすぎによって組織に傷が入ることで痛みが発生します。
したがって使わないことが改善に向けての早道ですが、現実には日常生活で完全に安静にすることはできないために痛みが完全に取れるまで時間を要するケースが多いです。
そのため、治療を行う時に重要なのは「どうすれば改善していくのか?」という原因から改善までの道筋を自分自身で理解しておくことです。

肘の痛みの種類

・ 外側上顆炎
外側の肘の骨が痛いときは外側上顆炎の可能性があります。テニスをする方に多いため通称テニス肘とも呼ばれる疾患です。
手首や肘の曲げ伸ばし動作の繰り返しで使われる筋肉が肘の外側の骨に付着しているため、その周辺部分の筋肉や靭帯にキズが入り炎症を起こすことで痛みが発生します。肘や手首の曲げ伸ばし動作、捻る動作、物を掴む動作などで痛みが発生します。
・ 内側上顆炎
内側の肘の骨が痛いときは内側上顆炎の可能性があります。
外側上顆炎(テニス肘)と同様、手首や肘の曲げ伸ばし動作を行う筋肉は肘の内側の骨にも付着しているので、同じ動作をくり返し行うことで肘の関節周辺の筋肉や靭帯、骨の付着部が炎症を起こす疾患です。肘や手首の曲げ伸ばし、タオルを絞る動作や物を掴む時に痛みを感じます。
またピッチャーなど野球選手やゴルフ愛好家に多いため、通称野球肘・ゴルフ肘と呼ばれる疾患です。
野球肘は放置すると「肘関節離断性骨軟骨炎」や骨折など、更に悪化する恐れもあるため、特に成長期の年代では早めの検査と治療が必要です。間違ったフォームでの投球やオーバートレーニング、筋力不足が原因になることが多いため、トレーニング量や内容、環境の調整をするために、指導者と連携しながら改善に向けて取り組むことが重要なポイントになります。
ゴルフ肘も同様に正しいフォームや肘の関節を支える筋肉の柔軟性や筋力の向上が改善に向けたポイントです。
・ 腱鞘炎
デスクワークでパソコンをよく使う人やピアニスト、手を使う仕事をされている人など、腕の筋肉や腱を使いすぎて負担がたまるとキズが入り炎症を起こして痛みが発生します。肘を動かすと痛みが出ます。
料理や掃除など家事の作業が多い方や子育て中の方にも起こりやすい疾患です。

肘の痛みの治療法

日常生活の中に原因があるため、改善させるにはセルフケアの知識や考え方が重要です。

<痛みの強い時期>
① 安静
痛みの出る動作や原因となる動作はできるだけ控えることが大切です。
テーピングなどで患部をサポートすることでより安静状態を保つことができます。
② アイシング
できるだけ早く炎症を抑えるためにアイシング(氷のような冷たいもので)が有効です。自宅にいる時や出来る時は、凍傷にならない範囲でできるだけ冷やしましょう。湿布は冷却効果はあまり見込めませんが、外出時などはした方が良いでしょう。
<痛みが落ち着いてきた時期>
① 温冷浴
患部を温める⇔冷やすを繰り返すことにより血流が良くなり、患部の傷の修復を早めることが期待できます。
② ストレッチ・マッサージ
硬くなった筋肉を柔らかくし、患部に溜まった負担を軽減させていきます。
また患部以外に原因が隠れていることも多いため、肩甲骨や背中のストレッチもかなり有効です。

治療に加え、日常生活でこれらを意識することで、軽い症状であれば痛みは改善すると思います。しかしこれだけでは原因の根本が改善されていないため、何度も繰り返してしまう可能性があります。

そこでTTBパーソナル整骨院では鍼治療やマッサージを中心に痛み治療を行うと同時に、原因となる日常生活の習慣の改善やセルフケア方法を指導しています。
特に個別に合わせたストレッチや下記のような日常生活の動作改善は細かく指導しているため、早期の改善が見込めるだけでなく、再発予防まで行うことができます。

「肘と手首の曲げ伸ばし動作をできるだけ避ける」
  • 料理をする時にフライパンや鍋などは極力置いたまま使う
    →持ち上げる時には柄の部分にタオルなどを巻いて太くして持つことで筋肉の負担を減らせる
  • 掃除機をかけるときに腕を伸ばす動作は控え、ご自分の手元で短く動かしてかけるようにする
    →肘や手首の関節を固定して作業する
  • 買い物にいった時など、重い物は出来るだけ手に持たない
    →極力リュックサックやキャリーバッグなどを利用して手首の力を使わない
  • 物をつかむ時は両手で行う